【コラム】国産スマホメーカーに元気になってほしい

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国産スマホメーカーが壊滅的になっています。携帯電話時代からスマートフォン登場初期は、各社入り乱れての新機種ラッシュだったのが、今や数社が残るのみ。

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もうスマホから撤退したメーカーも多くなってきたので、いろいろ言っても時効かな、と思いつつ、ユーザー目線で、国産スマホメーカーの失敗した理由を考えてみます。あくまで、自分の使った範囲で、さらに、ワールドワイド展開などの要素は加味せず、ユーザー目線の切り口であることをご了承ください。

各社のスマートフォンを100点満点で採点します(偉そうですいません)。

まず、iPhone。こちらは80点。毎年、新機種をリリースしてきますが、絶対に80点は確保しています。80点の要素としては、使いやすさと安定性。これに尽きます。安心できるスマートフォン、家族に使わせても、トラブルが少ないスマートフォン。この80点の安心感は、スマートフォンというネット端末やゲーム端末の要素のある機器で、確保するのは、実は大変なことです。それを涼しい顔で実現しているiPhoneは、凄いなあ、と感じます。

そして、XperiaとGalaxy。こちらは、常に120点を目指していますが、75点程度に落ち着いているのが現状でしょう。常に業界の頂点を目指す、ハイエンド争いは、素晴らしいものがありますが、現実的には120点になることはほぼなく、どこかに欠点を抱えつつ、ユーザーによっては、90点に感じたり、60点に感じたりする、ちょっと不安定なブランドです。ただ、業界を引っ張るハイエンドへの憧れ、という古くから家電業界で必要な要素を守り続けている稀有なトップブランドでしょう。

最近、シェアの増大が素晴らしい中華メーカー。70点です。こちらはハイエンド機種の魅力というより、価格対比の性能バランスが抜群です。特にミドルレンジからローエンドにかけてのラインナップは見事としか言いようがありません。ユーザー目線で言えば、コスパの満足度が高いのが、この中華メーカーです。

そして、その他の国産メーカー。50点です。ハイエンドを目指す訳でもなく、価格の安い端末を目指す訳でもない。使いやすさもない。辛口ですいません。メリットは、サポートでしょうか。私が使ってきた端末が外れが多かったのかもしれませんが、大体、トラブルが発生して、途中で使用を断念します。本体過熱、カメラ機能の遅さ、OSアップデートの非対応、などなど、いろいろありました。

余談ではありますが、カメラブランドも出している某メーカーが、そのカメラの技術を搭載したスマホをリリースしたときのことです。あまりにカメラ機能を打ち出しているので、実際に使ってみると、屋内のホワイトバランスが悪く、料理が不味く見えたり、シャッターのタイムラグがあり、子供のスナップ撮影で使えなかったり、ということがありました。画素数を抑えてでも、実用に振ることができない、バランスの悪さ。

国産メーカーに感じることは、本当に、実地でテストをしているのかな、ということ。シャッターを押して、切れる前に子供が通り過ぎてしまったり、充電で本体が熱くて持てなかったり、着信で通話アイコンをタッチしても端末が反応しなかったり。例えば、安い中華メーカーのローエンド機種なら、それでもいいです。価格を優先しているのですから。しかし、一般的なスマホ価格より、遥かに高い価格設定の、そのメーカーのフラッグシップモデルで、満足行く動作をしない。さらに、現状の最高の機能を入れることができずに、中途半端なモデルのリリースに終始する。

言い過ぎましたね。すいません。端末として魅力は考慮せず、サポートは安心であることから50点です。50点でも、iPhoneが登場以前は、市場は成立していました。また、SIMフリースマホで、中華メーカーのコスパの良い端末が出てくる前は、性能が不十分でも高価格で成立していました。あんなに使いやすい携帯電話をリリースしていたのに、スマートフォンになってからは、良い端末を出せない国産メーカー。頑張って欲しかったです(残念ながら、過去形)。

最後にWindows Phone。30点です。理由は言いません。でも、30点でも使います。PDA時代から使い続けてるWindows系のモバイルOS。そこには使いやすさは皆無ですが、ユーザーレベルで何とかしてやろう、というモバイルユーザー魂が揺さぶられる何かがあります。という情緒的な話ですいません。

まあ、あくまで個人的視点ということで、許してください。国産メーカーには元気になってほしいです。携帯電話時代に突如W-ZERO3という変態端末をリリースするような元気な国産メーカーが出てくることを祈りつつ、締めたいと思います。