いつもお世話になっている関内のmukカメラサービスのYouTube動画で、mukの小菅さんと芸大の荒木さんが.ANGENIEUX 12-120mm f2.2というレンズを解説していました。
16mm用シネカメラのズームレンズ。荒木さんによると、テレビのニュースやドキュメンタリー撮影で多くの人が使っていたとのこと。
こちらのサイトにも情報がありました。歴史的なレンズなんですね。テレビ用レンズとして5万本も出荷されたベストセラーレンズだったようです。
https://www.nacinc.jp/column/angenieux/04.php
アンジェニューは1958~60年にかけて、16mm用に12 -120mm f/2.2 を開発設計。量産は61年に開始。12 - 120mm 16mm用10倍ズームは、1961年に出荷開始。16mmフォーマットはアマチュア用からテレビ、ニュース、ドキュメント媒体用へと進化した。アマチュアもより軽量、小型、安価な8mmとスーパー8フォーマットに変わった。 16mm用ズームは、世界中のTV局でニュースとドキュメンタリーに使用された。次の10年間、50,000本の12 - 120mmレンズがサン・テアン工場の組立ラインから出荷、全時代を通じて16mmズームレンズのベストセラーとなった。1968年までにアンジェニューは社員数800人となった。
このレンズに興味があったのですが、有楽町ダイヤモンドカメラで実物を発見。つい購入してしまいました。Arriflex STDマウントです。
シリアル番号を調べたところ、1969年製のようです。
ebayの写真を見ると、こんな風に使われていたレンズのようです。
イメージサークルはM4/3で、EXテレコン1.4倍で丁度良い感じ。12-120mmが2.8倍になりますので、34mm-336mm相当になります。
ただ、フランジバッグが短めで、私の手持ちのArriマウントアダプターでは、無限遠が出ませんでした。そのため、Arri STD-Leica Mマウントアダプターを分解して、L39-Mマウントリングを接着剤で付けて改造してみました。フランジが稼げたので、無限遠が出るようになりました。
前玉が巨大なので、フィルター導入。荒木町の我楽多屋で、フィルターサイズを測ってもらい、72mmを購入。
なお、レンズが大きく重いため、右手の手のひらで、ズームを回しながら、右手の親指とひとさし指でピントリングを回しています。
作例です。F4が一番解像度が高く感じるため、F4を多用しています。ワイド端でパンフォーカス撮影をする際には、F5.6にしています。
テレコン1.4倍なしだと周囲が蹴られます。ワイド端は顕著になります。