gallery bauhausで開催されている「田中長徳写真展TODAY TOKYO 1964/2020」に行ってきました。
内容紹介
東京オリンピックを機に国際都市東京を予感した作者は、その後ウィーン、ニューヨーク、プラハと海外生活を続けながらも東京を撮り続けた。最初の東京オリンピックから半世紀を経て、今回の写真展は田中長徳の「Today Tokyo」の集大成といえる。
モノクローム(ゼラチン・シルバー・プリント)作品 46 点を展示。1964年に開かれた東京オリンピックを機会に、私は東京に目覚めさせられた。変な言い方だがそのきっかけというのは、東京の街にそれ以前よりはるかに外国人が多くなったと言うことだ。東京がこれから国際都市としての仲間入りをするその絶妙なタイミングで私は東京撮影を始めたのかもしれない。
田中長徳
ギャラリーに並ぶ東京の原風景。その中でも一枚の写真に感銘を受けました。
新宿の百貨店横と思われる空き地の写真。この写真で、自分の小学生時代が一気にフラッシュバックしました。
私自身の話になりますが、1963年に新宿で生まれて、30年新宿に住んでいました。子供のころ、遊び場といえば、空き地でした。都電操車場跡地(現在は新宿文化センター)や、淀橋浄水場跡地(現在は新宿高層ビル群)など、数々の空き地を探して、草野球に明け暮れていました。小学生時代の思い出は、空き地でした。
その思い出が、一枚の空き地の写真で一気に蘇りました。今まで思い出したことのなかった、草野球をやっていたシーンがフラッシュバッグしました。自分の心の中にあった空き地の風景と合致したので、そんなことが起きたのでしょうか。
写真の力は凄いですね。その空き地の写真の前で30分ほど時間を過ごして、写真展を後にしました。久しぶりに子供時代を思い出す良い時間でした。