【PENTAX Q10設定覚書】カスタムイメージの「リバーサルフィルム」はベルビア?「ファインシャープネス」も設定してみる

PENTAX Q10を久しぶりに使っています。Arriflex STDマウントレンズ活用のためです。設定を今更ながら見直してみました。

 

まず、カスタムモード。「リバーサルフィルム」という設定がありますが、こちらがどうもフィルムのベルビアをエミュレートしている模様。

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Pentaxはこの「リバーサルフィルムモード」をベルビアとは公言していないんですね。でも多くはそれをベルビアだと確信していますし、実はカメラのこのモードのアイコン、良く見ると富士山の絵が書いてあるんですよ。富士山とフジフィルムとを掛けているんでしょう(笑)。

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7枚目は「リバーサルフィルム」です。全体に発色がよくなり、リバーサルフィルムのような印象になります。公表されていませんがフジフィルムのベルビア100を意識した発色です。夕焼けや新緑などが鮮やかに表現されるので風景写真を撮影する時にはオススメのカスタムイメージです。

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写真は、補正も加工もしなくとも、自分のイメージ通りに撮れることができる方が良いと思います。撮影会に行き数百枚も撮った画像をいちいち画像補正などしたくありません。JEPG形式で撮影しても、自分が見たイメージ通り美しいのが一番です。PENTAXのリバーサルフィルムで撮影すると、自然の美、特に草や葉の色を表現するときに重要な黄から緑にかけてのグラデーション、夕焼け、朝焼けを絶妙に再現する黄色から赤にかけてのグラデーション、さらに空の青色など、RAWデータで撮影して補正などしなくても露出さえ段階的に変えて撮っていれば、イメージ通りの素晴らしい作品を残すことができる確率が高いです。

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カスタムイメージの画像仕上げのひとつである「リバーサルフィルム」は、あまり大きな声では言えませんが、ある特定のリバーサルフィルム銘柄の画づくりをイメージして作られました。ハッキリとも言いづらいのですが、フィルム時代に、とくに日本においての風景写真の分野で絶大な人気を誇った、極端に彩度の高いあるメーカー製のリバーサルフィルムです。

(中略)

「ナチュラル」「鮮やか」「風景」など他のカスタムイメージは、基本的な画づくりがありつつ幅の広い画の調整が出来るので、「リバーサルフィルム」も同様に調整をさせて欲しいとの要望はいただきますが、ここは画が変わってしまうとコンセプトがブレてしまうので、あえて変更できないようにしてあります。画(色)を調整したい方は、フィルムでの撮影と同様に、レンズの前面にカラーフィルターを装着し、明るさを変えたい方は撮影時に露出ブラケットなどを絡ませて撮影してください。

さて、この「リバーサルフィルム」をカスタムイメージに新搭載することになったきっかけは、中判デジタルカメラを開発するにあたり、大判カメラ(8x10判フィルム、4x5判フィルム など)の写真サークルにお邪魔してお話を伺った際に、お客様からいただいた熱いご意見の数々でした。
それは PENTAX 645D の開発中だったので2009年ごろだったと思います

(中略)

「これまでのリバーサルフィルムと同じようなテイストの画像をデジタルカメラで得たい!」「でもどうやって画像の設定をして良いやら分からない!!」「何とかして欲しい!!!」という、かなり切実な声に応える形でカスタムイメージ「リバーサルフィルム」は誕生したのです。

PENTAXのデジタルカメラには詳しくなかったのですが、中判デジタルカメラPENTAX 645Dから搭載された機能だったんですね。フィルムのベルビアを使ったことがなかったのですが、風景写真で評価が高いフィルムなんですね。

ということで、PENTAX Q10のカスタムイメージを「リバーサルフィルム」に設定してみました。

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そして、この「リバーサルフィルム」は詳細設定がほとんどできません。できるのが「シャープネス」と「ファインシャープネス」のみ。「ファインシャープネス」というのもPENTAX独自のようです。

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ノーマルシャープネスは一般的な画像処理ソフトのシャープネスと同様に線が太くなる傾向があり、強く効かせることが難しい。それに対して、ファインシャープネスはAdobe Photoshopのスマートシャープに似ている。

 ディテールのエッジに繊細にシャープを効かせていくので、線が太ってしまう欠点が目立ちにくい。

 

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簡単に解説すると、一般的なシャープネスは輪郭部分に黒い線と白い線を加え、コントラストを強調し、見た目のシャープ度を上げる機能だ。そしてファインシャープネスはその黒い線と白い線を限りなく細く、輪郭部分を潰さないでコントラストを付けるPentaxの独自のシャープ機能だ。ファインシャープネス2はファインシャープネスをさらに繊細に、そして強くしたものである。

K20Dに限ってはJPG保存の際、あえて600万画素に落としてファインシャープネスを最大の+4に設定すると、とんでもない解像力を見せてくれる。だからA3程度のプリントであれば、1460万画素からのプリントでなく、600万画素でファインシャープネス+4と言うのがPentaxユーザーでは当たり前の事になっている。

多少大袈裟な表現かもしれないが、どんなに性能の悪いレンズでも、またレンズをF16、F22まで絞り込んで回折現象でボケた像も(ピントの合った部分は)クッキリハッキリとしてくれちゃう魔法のツールと言っても良い。

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シャープネスをむやみに強くかけると、線が太くなり
違和感のある画像になります。
また、ノイズ成分も強調されてノイジーな画像になります。

ペンタックスの一眼レフにはシャープネスの種類が
3種類ありますが、気がついていますか。

(中略)

ファインシャープネスも-4から+4まで強度を振れます。
ファインシャープネスは線の細さを維持しつつ、
シャッキリとした解像感になります。
個人的にはこのシャープネス設定が一番好きです。

K-5やK-3などの上級機だと、更にエクストラシャープネスがあります。

 ファインとファインシャープネスは随分違いがあるんですね。オールドレンズでは、ファインシャープネスが良いような感じがしますので、設定してみました。カスタムイメージの「リバーサルフィルム」の詳細設定で、ファインシャープネスを最大にしました。

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その他の設定も見直しました。高感度NRをAUTOから最大に変更。

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D-RANGE設定のハイライト補正、シャドー補正をオンにしました。

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これらの設定により、PENTAX Q10にオールドレンズを付けたときのイメージが随分変わりました。しばらく、この設定で使ってみます。

PENTAXのデジタルカメラは奥が深いですね。