ありがとうPHS。モバイルライフの良き友でした

PHSのサービスが1月で終了しました。パーソナルハンディフォンとして、ポケベル利用者から一気に広まったサービスです。携帯電話より電波は微弱ながらも、網の目のように用意されたアンテナ網で、移動中以外は便利に使えていました。
特に1990年代、PDAが隆盛だったころ、端末から通信するにはPHSが必須でした。携帯でも出来ないことはないのですが、すぐに通信料が数万円になってしまい、パケ死してしまいました。PHSはウィルコムが京ぽんで定額通信を導入して、ネットユーザーにPHSが広がります。その後はCFカード型のPHS通信カードをPDAに付けることで、スマートフォンのように利用ができていました。

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究極は、PHSを内蔵したスマートフォンW-ZERO3の登場でした。
PHSは移動に弱く、速度が遅かったものの、32kbpsを4つ束ねた128kbpsが実現して、W-ZERO3では快適に通信ができていました。
携帯電話普及までの安いモバイル回線として、国家施策として戦略的に展開したPHSも、携帯電話の普及には勝てず、縮小していきます。そもそも通信速度や移動の強さを考えると、同価格帯になると勝負になりません。
W-ZERO3時代はまだ携帯電話と戦えたものの、iPhone、Android時代になると、端末でも勝てなく、通信、通話定額という十八番も携帯電話に実施されてしまいます。その後は、病院など一部の施設で使われる程度に留まっていました。
当時、大変お世話になったウィルコムもY!モバイルに吸収されてしまい、PHSサービスは継続していましたが、残念ながら終了です。PDA時代から、モバイルライフを支えてくれたPHSに感謝です。