1980年代は、まだインターネットの時代ではなく、パソコン通信程度のネット環境でした。その中で、学生時代は、自分の知識の隙間を埋めようと、必死に読書をしていました。大学の旧態依然とした授業では知的欲求を埋めることができず、図書館に入り浸っていました。
学生時代にいろいろな本を読む中、考え方の方向性の指針を与えてくれる本を何冊が愛読していました。定番ではありますが、「考えるヒント」(小林英雄著)、「知的生産の技術」(梅棹忠夫著)などです。
社会人になり、ネット時代の到来で、情報が溢れる中、読書量は徐々に減っていきました。知的欲求を日々の情報で安易に埋める生活が続きました。
そんな日々の中で、「知的生活の設計」(堀正岳箸)が発売になることを知りました。友人の堀氏より献本を受け、読む勧めてみると、まさに学生時代の気持ちが蘇りました。ああ、こういうことを日々求めていたんだ、そんな懐かしさがありました。
読み進めるうちに、考え方の指針だけでなく、有名ブロガーである堀氏への、他のブロガーに向けての愛のメッセージも垣間見れました。好きなことは続けていいんだよ、周回遅れでもいいから熱中するといいよ、ダークサイドに落ちちゃだめだよ、そんな素敵なメッセージを読むことができます。
日々の生き方に悩む若者から、指針を失ったブロガーまで、幅広くヒントをくれる本です。「知的生産の技術」に続く、名著であると感じました。
「知的生活の設計」の出版を記念したパーティがありました。堀氏のブロガーとしての人柄に惹かれた大勢の方が集まる暖かな会でした。前作、ライフハック大全が5万部の大ヒットだったそうで、今回の書籍も多くの人に読まれることを期待します。