今年、香港に3回行きました。1月、10月、11月。10月と11月は積極的に選んだ訳ではなく、デモが始まる前から、たまたま予約しており、キャンセルせずに渡航を強行しました。行くたびに、変わってしまう街の風景を見て、無力感を感じてしまいました。
そんなこともあり、香港関連の写真展に多く行きました。自分の持って行きようのない気持ちを写真展で確認したかったのかもしれません。
8月にニシナカリエさんの写真展。香港の日常写真から突然デモの写真になりました。ニシナカさんの戸惑いを写真で時系列で感じながら、写真を撮る決意が感じられました。
そして、高円寺でフィルムカメラショップを運営する児玉浩宣さんの写真展。ジャーナリストとして、写真家として、フィルムカメラを握りしめて、デモの最前線でカメラで戦う児玉氏の迫力の写真展でした。取材手記は高円寺のフィルムカメラストアで販売されていますが、香港の昭和カメラに中文版が販売されていました。
中藤毅彦さんの写真展は、デモの最中に香港で開催されており、香港で拝見しました。会場の外はデモが行われているセントラルで、会場内ではかつての人のパワーに溢れる香港がモノクロ写真で描かれていました。会場の外も中もリアルな香港でした。
キセキミチコさんの写真展は、会場内はまさに香港でした。デモ参加者が体験してしまった悲惨な現場を目の前で撮影した写真に囲まれていると、そこは歩き慣れている香港でした。会場外の渋谷に出た瞬間に、渋谷の方がアウエーに感じてしまう不思議な感覚でした。
自分なりの香港の思いはまとめることができません。11月に渡航した際の写真を見ながら、答えを見つけたいと思います。